カンボジアでブイブイいわせすぎている中国

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昨年末、いろいろあってカンボジアに2回行くことになった(詳しくは2月5日売りの『SAPIO』3月号にも寄稿している)。今回はその際に見聞きした現地事情を紹介しておきしたい。

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上記のように、郊外の遺跡でドローン飛ばして空撮をやって、現地の良い子のヒーローになっていたオーストラリアのジャーナリストを見つけたときもビビったのだが、それ以上にプノンペン市内で驚かされたのが、中国のあまりの存在感の大きさだった。


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プノンペン国際空港からプノンペンSEZ(経済特区)に向かう途中の道路には簡体字の看板や中国系商店・ホテル・レストランが大量に立ち並ぶ。いちおう、カンボジアの法律では外国語の看板を出す際はクメール語の併記が義務付けられているらしいのだが、あまり守られていない(もっとも、カンボジアの社会はまともにすべての法律を守るほうが難しいくらいだが)。

ある商店に入って中国のスポーツドリンク「脈動」を買ってみたところ、店主一家は湖南省から来ていた。後述のように中国はカンボジアにインフラ整備関係で多額の援助をおこなっており、それにともなって本国からやってくる中国人労働者向けに店を出しているように見えた。

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なかでも、プノンペン市内南東部のKoh pich (ダイヤモンド・アイランド)地区は街全体が中国系企業(カンボジア華僑資本や台湾・シンガポールなどの企業も進出している)によって開発されている「中国島」だ。

島内には、一昔前(胡錦涛時代)に中国の地方都市に多く建設された、かの国特有の安っぽいけれどド派手な建築様式の政府庁舎を思わせるシティホールや、ほぼ中国人観光客専用と思われるインチキ欧州風のショッピングモールもあり、なにやらカンボジアではなく雲南省あたりの地方都市に来たような、微妙な気分にさせられる。

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金の袋をかかえたうさぎ。かわいくない。

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シティホールの前に据えられた中国製の謎のイルカ。やはりかわいくない。

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あ、これ雲南省とかでよくみるやつだ。
 
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ガイドに連れてこられた中国人専用ショッピングモールのなかで宝石にむらがる人たち。


ほか、Koh pich地区ではシンガポールの名物高級ホテル、マリーナ・ベイ・サウンズを模した巨大ホテルや、パリの凱旋門を模したオブジェなど、バブリーな建築物の建造工事が着々と進行中である。大量の高層マンションと数百軒ともいわれる欧風別荘も建築が進んでいて、現地の情報によれば中国国内で中国国内で派手な投資ができなくなった中国人富裕層の人々が次々と不動産の「爆買い」に訪れているという。

島内の案内看板は、クメール語と英語と中国語の三か国語。中国語表記は簡体字なので、中国大陸からの影響が強いようだ。


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データを見ても、カンボジア経済における中国の存在感は明らかだ。2015年、中国によるカンボジアへの投資額は2億4100万ドルで、各国シェア1位の30.7%を占めた(ちなみに日本は3900万ドルで5%、シェア7位。数年前までシェアは1%代だった)。

援助の分野でも差がついている。日本は従来、カンボジアの最大の援助国で、同国への各国別援助額の20%程度を常に拠出してきたが、ゼロ年代後半から中国の援助額が一気に伸びはじめ、2010年にはついに日本を逆転した。現在、中国による対カンボジア援助額は日本の数倍に達し、いまやカンボジアは「国家予算全体の5%くらい」(JICA関係者談)の資金を中国に頼るに至っている。

プノンペン市の北東、トンレサップ川に、1994年に日本の援助で建設された「日本カンボジア友好橋」という橋がある(余談ながらこれは2代目で、1966年に架けられた初代は内戦時にクメール・ルージュによって爆破されている)。だが近年になり、これと並行する形で、中国が「中国カンボジア友好橋」を建設してしまった。

ほか、2023年にプノンペンで開催予定の東南アジア競技大会(SEA Games) の競技場も、中国が多額の借款を提供して建設を決定。あちこちの道だの橋だの公共施設だのもばりばり作っている。

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市内で中国企業が建設中のビル。めくれ上がったカンボジア国旗が悲しい。
 
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その工事現場の下で、中国人用のHなお店の広告を見つけた。おいおいなにやってんだ。 


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カンボジアへの投資額や援助額で日中格差がついていること自体は、仕方ない部分もある。

そもそもカンボジアは、プノンペンSEZのような経済特区を除けば賄賂なしでは(事実上)ビジネスが困難な国だ。コンプライアンスを真面目に守る先進国の企業が、悪事に手を染めてまで進出することはデメリットも大きい。実際、この国では日本のみならず欧米企業もおおむね苦戦しており、中国・韓国・台湾・マレーシアあたりの、その気になればエグい手も取れる国の企業の独壇場となっている。

また援助にしても、国の財政難のなかで日本のODA予算の全体額は縮小を続けている。

金額のボリュームで他国と競うより、人材育成や技術供与のようなソフト面で日本らしい支援をやったほうがいい、というのも現今の日本の状況に照らして考えれば悪くない方針だ。対外援助の本来の理念に照らしても、金額面で中国に抜かれることはあながち嘆くべき話でとも言い切れない。

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……ただし、やはり懸念せざるを得ないのはこうした中国の存在感が、政治に与えていく影響だろう。

カンボジアは"いちおう"民主主義国家なのだが、人民党のフンセン首相が30年近くにわたり権力を握り続けている。中国の莫大な投資と援助による利益や、それに伴う莫大な不透明資金は、フンセン・ファミリーをはじめとする権力層に思い切り流れ込んでいるとされる。

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中国から借款
中国企業が道路や橋や行政機関のハコモノを建設
建設費用の数分の一~半分くらいが賄賂的なカネに変わる
中国は政治・経済的影響力を増し、カンボジアの政治家はポケットが潤ってwin-win
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思い切り簡単に説明すすらな、こういう構図がある。地元のカンボジア人から「フンセンは中国から国に借金をさせて、そのカネをポケットに入れている」と陰口を叩かれるゆえんだ。

カンボジア国民の対日感情はかなり良好だが、政府は中国が大好きである(もっとも、多くの国における「親中」と「親日」は、白黒のどちらか一方をビックリマンシールのように貼ったり貼り返したりするものではなく、濃度の可変こそあれ並存するものなのだが)。


昨年に大きな話題になった南シナ海の件でも、カンボジア政府は中国に忠誠を尽くした。あまりソースが確かな話でもないのだが、この際に日本の大使館関係者がフンセン首相に「中国支持をやめてもらえませんか」と要請する一幕もあったそうだが、フンセンは言下に断ったという話もある。

今後、仮に東シナ海において中国が日本への侵略的な軍事行動を起こした場合も、カンボジア政府はほぼ間違いなく中国を支持するだろう。

日本は1990年代、内戦後間もないカンボジア情勢の安定のために自衛隊のPKO派遣をおこない、明石康氏を代表としたUNTAC(国際連合カンボジア暫定統治機構)にも主体的にかかわってきた(当時、日本人文民警官の殉職事件も起きている)。

現在もなお、日本はカンボジアに対して円借款・無償資金協力・技術協力を合わせて毎年100〜数百億円規模の経済援助をおこない続けてもいる。

だが、恒産なければ恒心なしという。カンボジアはいまだに貧しい国で、手っ取り早くお金をもらえる方になびくのは仕方ない部分もあり、彼らの「心変わり」を責めるのはやや酷な話でもある。

とはいえ、なんとも切ない気持ちにさせられるのが昨今の情勢への感想だ。


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 上記はメルマガの記事の一部を改稿・再編集したものです。


 

中国広州の超ローカル路地裏・残念グッズ紀行

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13日まで中国広東省に出張しており、省都の広州で現地在住のライター・山谷剛史さんと合流した。

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↑街角で麻雀を打つ広州住民のみなさん(安田撮影)


念のため山谷さんについて解説すると、彼は中国を中心にアジアのIT事情ウォッチ――特にローカル電脳街のトホホなITガジェットを発掘することを趣味兼ライフワークにするという、独自の道を突き進む中国ITライターである。

どのくらい独自の道かというと、仮に透明マントを手に入れて臨終寸前の江沢民の病室に忍び込むことに成功しても「ほー、江沢民ってシャオミの携帯使ってるのかー。おっ、アプリに大衆点評を入れてる。なるほどすっげー」と、元中国最高指導者の携帯の機種と使用アプリだけを丹念に確認したら大満足して家に帰るに違いないと某同業者から噂されるほど彼は独自である。

 山谷剛史の「アジアIT小話」 (ASCII.jp)

 アジアIT闇鍋紀行 (ジセダイ)


 

で、 その山谷さんに案内されつつ広州のアングラ電脳街や城中村(=「都市の中の農村」。中国特有の事情によって形成されたスラム的な場所)をブラブラしていたところ、例によって楽しいものをたくさん発見してしまった。

中国のローカル市場にヘンな物が置いてあるのは自明のことだ。だが、事前に出現を予測していてもそれをK点越えで凌駕するヘンすぎる物体が見つかるのが中国である。以下、私と山谷さんの発掘成果をご覧ください。


【1.残念スーパー】
市内の小北地区に残念なスーパー兼ホームセンターがあった。

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やあ、ぼくプッキー。ハチミツとチーズと、本物のキャラを知らずに僕を買う中国人民が大好きさ。ちなみに頭上のリボンは取り付けがガッタガタだよ。

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激安の電熱湯たんぽ。版権・縫製・安全性と走攻守の三方向にわたってヤバさを撒き散らす逸品。

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5元のニワトリ。ネジを巻くとベコベコと飛んで走る模様。お子様の情操教育に。

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尖閣諸島の写真が無意味にパッケージに貼られた鍋。「国産品を使いませう」とのことで、中国の愛国プロパガンダがどういう層に受けているのかよくわかるというか。

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中国家電メーカー「美的(Midea)」をパクった「美白勺(MeiHdi)」のガス部品。パクリの元ネタにすらソニーやパナソニックではなく国産の美的を選ばざるを得ない自信のなさが悲しい。

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90年代のPCホラーゲームっぽい消臭剤。無意味に入った「♪」が一層怖い。Hパワーだし。


【残念路地裏商店】

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ミ●ーちゃんもどきが地獄断面を食らった赤ちゃん服。

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トイリート。

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瞳孔が開いたガン決まりのネズミと異常に手足が長いドラと謎のピンクの豚。ダメゼッタイ。

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アナ雪のパッケージの箱の中に入ったパネマジ人形。ありのままでは許されないこともある。


【残念ファーストフード】

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中国語でマックは麦当労、KFCは肯德基。なので本店はマクタッキー(MCK)。なんとここが全国チェーンの本店であるという。東京でいうと鶯谷のラブホ街の裏路地みたいな場所なのだが……?

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ポテトを買ってみたら油が古くて明らかにヤバい味。言葉通りのジャンクフードを体現する。

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なんと公式ホームページを持っていると主張。なのにURLにアクセスすると開けないっぽい(クリックは自己責任→ www.maikenji.com )。ちなみに下に敷いてある紙には「この紙に飲食物を接触させないでください」と書かれていた。おしゃれな印刷をしたはいいが、安全性が保証されたインクを使うコストをかけられなかった模様。ポテトが紙に触れたらアウトである。



ちなみに上記で紹介した残念写真の数々は非常にディープな地域で撮影したものばかりであり、いまどきの広州は(実に名残り惜しいことに)普通の場所だとマトモなものの方が多い。なのでくれぐれも現代中国社会を誤解しないでいただきたい。

でも、こういうのを見つけるのは実に楽しいのである。
 

飛騨古川に集まる『君の名は。』聖地巡礼中国人(写真多し)

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8日から出張で、香港経由で広東省に来ている。

関西空港から香港行きのキャセイパシフィックの機内でも、いまだに『君の名は。』が上映のラインナップに入っていた。中華圏でも人気である同作を私が見たのは2回目だけれど、むしろ1人で集中して見られたせいか映画館で見たときよりも好印象だった。本作はブームになってから童貞ファンタジーだとか批判も出たりしていたのだが、現実は汚いことばっかりなんだからアニメでは美しい世界を見させてもらったっていいじゃないか。

ちなみに私の搭乗機は、おそらく修学旅行と思われる京都北部の某高校の生徒たちが大量に乗り込んでいた。ほぼ間違いなく、男女でキャッキャウフフしながら機内でも写真を撮り合って青春の思い出を刻んでいる素敵なグループと、一人でヘッドホンつけてアニメ見てる寂しいやつとの残酷な階層社会になっていたと思われる。

スクールカースト下位組男子がんばれ超がんばれ。でも、現実で三葉と出会って付き合えるのはキャッキャウフフ組のほうだから、そこは残念ながら諦めてくれ。たとえ将来、大企業に入ろうと金持ちになろうと決して挽回できないものがこの世には厳然として存在するのだ(ため息)。

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↑キャセイパシフィック航空の機内で安田撮影


で、先だって2月3日に岐阜県に出張して、下記リンクのような内容を文春オンラインに寄稿した。

中国(あと台湾・香港も)からわざわざ飛騨古川までアニメ映画の聖地を見に来るような人は、品が良くてお金持ちでカップル&家族連れ多し。やはり残酷な現実を突きつけられる話である(もっとも、彼らは巷で不安が煽られている外国人観光客のマナー問題とはかなり縁遠いクラスタに属する人たちなので、インバウンド受け入れ的な側面から見れば基本的にはいいことが多いはずだ)

『君の名は。』聖地に“リア充”中国人集団が殺到中 

内容はリンク先を読んでもらうとして、こちらでは記事中に入り切らなかった写真を紹介していくことにしよう。


 【飛騨古川駅】

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↑私が乗ってきた特急『ひだ』に乗り込む、観光帰りの人たち。ほとんど外国人客だ。

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↑作中で主人公の瀧が、司と奥寺先輩を連れて聞き込みをおこなっていたシーンで出てくるタクシー乗り場。



【飛騨古川市街地】

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↑手前から道路左側に見える4人の人影はすべて中国人。親子連れだった。

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↑浙江省から来たカップル(右)。ちなみに奥は日本人の聖地巡礼者。

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↑飛騨市側は、中国語(繁体字・簡体字)や韓国語で聖地巡礼専用マップを準備。



【まちなか観光案内所】

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↑上に写っている3人はすべて中国人。左の女性のように、一人旅の女性客もけっこういる。

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↑観光案内所内で、来訪者に来た場所のスタンプを押してもらうコーナー。台湾・上海・香港が濃い。



【味処「古川」】

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↑聖地巡礼ノートを置いてお客さんを呼び込む、食堂兼土産物屋。

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↑香港から来ました。

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↑四川省から来ました。你是哪個?

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↑名古屋・下呂・高山・古川のルートで回ったらしい中国人4人組。



【飛騨市図書館】

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↑主人公たちが糸守町の情報を得るために立ち寄った図書館のモデルになった。

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↑マナーの遵守を呼びかけつつ受け入れ。英語と中国語の説明も出したほうがいいようには思う。

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↑香港から来ました。「の」は香港人や台湾人も面白がってよく使います。

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↑台湾から来た。

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↑三葉の歩みをたどって。北京⇔飛騨。

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↑「聖地巡礼」はすでに中国語になっている。

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↑中国愛をアピールされても困るんだが。

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↑「君のは」。日本語難しいです。


飛騨市に聞くと、香港や中国のほかタイあたりのTV局からも取材が来たとのことだ。



……ところで聖地巡礼といえば、私の地元の近所の滋賀県豊郷町も忘れないであげてください。『けいおん』放送からすでに10年近くが経ち、街がさびれています。

どうにかならんのけ?

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在米華人「中国人権問題に無関心っぽいトランプを応援したら裏切られたでござる」という話

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表題のような話を、1月29日付けの文春オンラインに寄稿しました。今後も定期的に寄稿することになると思います。

 トランプ当選を応援したのに裏切られた! 「親中共派」在米中国人たちの憂鬱 (文春オンライン)

昨年の大統領選当時、在米華僑(中国系アメリカ人)のなかには一定の熱いトランプ支持層が存在しており、またその多くは親中国政府派の人々であったという。

トランプはどう考えても中国の人権問題や民主化問題に興味がありそうには見えず、また彼はビジネスマンなので「取引(ディール)」次第で南シナ海問題その他もろもろについても上手く話がつくかもしれない。

加えて、グリーンカードや米国籍を持っている合法的身分の中国人移民にとって、トランプが主張する不法移民排斥はむしろ願ったりの話だ。人種差別うんぬんという話も大して気になることではない(中国大陸のみならず香港・台湾も含めた華人系の人たちが、他のアジア人やアフリカ人・ヒスパニック・ムスリムなどに対して結構ナチュラルに差別的な目線を持ちがちであることは、現地を知っている人ならよく知っている話だろう)。

ここらへんが、昨年11月の大統領選時点までの、親中国政府系在米華僑の思惑であったようだ。

以下、在米華僑のトランプ応援団サイト『Chinese Americans for Trump(CAFT)』の公式ホームページからのスクリーンショット引用の形で、昨秋のトランプ当選のためにやたら頑張っていた華僑のみなさんの勇姿をご紹介しておこう。

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まさにノリノリであった。事実、町山智浩さんか冷泉彰彦さん(いま出先にいるので正確な資料が手元にないのだが多分町山さん)のいずれかのエッセイかご著書でも、華僑系団体が航空機をチャーターして空に横断幕をはためかせていたといったトランプ集会の現場レポートが紹介されていたように思う。

当時のトランプ支持中国人たちについては、下記の動画も面白い。中国語の「我認為~」のアクセントで「I think...」と発音しながらトランプ当選をうったえていたメガネのおっさん(インタビュー2人目)が実にナイスだ。




だが周知の通り、当選後のトランプは蔡英文と直電するわ対中強硬派を政権入りさせるわと、中国にとっては悪夢のような言動を連発している(日本もトランプに困惑しているが、中国はもっと困っているのだ)。彼を支持していた華僑たちもずいぶん困ってるらしい……という話である。

調子こいて魔人ブウを呼び出したら自分の街を破壊されたみたいな実にしょっぱい話なのだが、詳しくは文春オンラインでお読みいただければと思います。


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ある亡命中国人漫画家の『ワイルド・スワン』

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私は中国人や台湾人から話を聞くのが好きである。特に都会の現代っ子の若者からではなく、そこそこ歳をとっている人(40代以上)や、若者でも両親や一族との仲がよくて昔の話をよく聞いている人がいい。なぜなら彼は、現在の社会階層や経済力にかかわらず、いかなる人であっても本人や家族がそれぞれものすごい過去の歴史を抱えているからだ。

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↑鄧小平(中央)がおこなった改革開放政策(右)と天安門事件(左) 。これらにより中国の社会は「安定」した。(Copyright:辣椒)  

例えば私の数歳年上の台湾人の友人は、お父さんが外省人1世の元軍人(ただし参軍は戦後)でお母さんがインドネシア華僑。ご家庭は1950年代まで国民党の残党が戦っていたビルマ東北部にも何か縁があるらしい。2015年夏に『週刊プレイボーイ』の抗日戦争勝利70週年記事でお父さんに取材させてもらったときは、台湾に住む「中国人」の歴史観や国際認識を聞かせてもらって非常に面白かった。

また、別の台湾人の友人はおじいさんが浙江省出身で国共内戦を戦った中華民国軍人で、お父さんが外省人2世の国民党支持者、お母さんが本省人の民進党支持者で、選挙のたびに家のなかでプチ抗争がはじまるのだという。

ほかに中国大陸でも、山西省の閻錫山軍閥の財務高官の娘の子で、満洲旗人の血も引く貴族の出にもかかわらず、社会主義革命と文革で人生が一変した李さんという人がいる(拙著『境界の民』「黒いワイルド・スワン」という章で詳しく書いたので、知りたい人は読んでみてほしい)。

東西線沿線の某繁華街でチャイナパブを経営している上海出身の50歳前後の女性は、老紅軍(中国革命に参加した兵士)の娘で子ども時代は軍人コミュニティの特権的な環境で育ち、上海大学卒業後に青年士官と結婚したが離婚。傷心を抱えつつ、当時はあこがれの国だった日本にやってきて、いろいろ苦労しているうちにチャイナパブのママさんにおさまってしまった。彼女は上海に残ったり他国へ移民した親戚や友人がけっこう出世するなか、自分の人生に思うところもあるようだが、「日本は暮らすだけなら環境がいいからまあいっか」と割り切って、今日も日本の疲れたシャチョーさんを相手に水割りを作っている。

戦後70年以上にわたり政情が安定している日本と違い、中国の安定はせいぜいここ四半世紀、文革終了から数えても40年ほどの話だ(台湾の場合も、民主化からわずか30年も経っていない)。中国人や台湾人にとって、動乱や政治迫害はごく身近な過去であり、また場合によっては現在進行形でわが身に降りかかるものですらある。

ゆえに、彼らの話は面白い。本人やたった一世代前の人が動乱の当事者であり、話の迫力が違うからだ。ユン・チアンの『ワイルド・スワン』さながらの物語は、動乱の時代を生きていた中国人なら、どの家でも形は違えど似たような話があった。

「面白い」といって不謹慎ならば「興味深い」と言い換えても構わない。


【ある亡命中国人漫画家の著作】

以下、本稿で著書を紹介する中国人漫画家・辣椒も、そうした興味深い人生を余儀なくされた一人だ。

中国のウェブ上で人気の風刺漫画家だった彼は、やがて習近平政権下でご政道批判が一線を超えたとみなされたことで、事実上の日本亡命を余儀なくされた。そんな彼の日本での初の単行本が下記である。


 
本書は4コマ漫画であり、辣椒本人が中国国内で当局から受けた弾圧の実態、習近平本人の個性やネット世論工作を用いた個人崇拝の演出、中国抗日ドラマや反日教育の裏事情、日本や台湾の政治への辣椒自身による論評、中国の「紅白」に相当する大型番組・春聯の政治的な裏事情、人民解放軍の裏事情、辣椒の両親の物語――と、内容は多岐に及ぶ。

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↑辣椒が描く現代中国の女性のイラストはけっこう色っぽくて好きである。作中には習近平の娘・明沢も美人設定で登場する(Copyright:辣椒/新潮社) 

辣椒はネット出身の風刺漫画家であり、ネット言論統制の批判や抗日ドラマの裏事情の暴露といった話は、数年前まで中国のネット上に存在した「いちびり精神」を正しく継承している感があって面白い。

いっぽうで第9話で展開される日本の安倍政権や反安保デモについての話は、やや生臭さが強くて個人的にはエピソードの収まりがよくないと感じる(むろん、私も往年の反安保デモの参加者たちはちっとも好きではなく、その主張にもあまり賛同する気になれないのだが)。

やはり本書において別格に興味深いのは、まず本人の実体験にもとづく当局からの弾圧の詳細についてだろう。中国の民主派の人々が「中国版ゲシュタポ」と陰口を叩く国保局員による尋問「被喝茶」(問題人物に対してお茶を名目に面談をおこない圧力をかける行為)や、それを受けた側の安全対策、実際に拘束された際の獄中描写などが、当事者によるマンガのかたちで視覚的に知れるのは極めて貴重だ。

また、私個人としては最終章の両親の話が心を打つ。

文革世代であった彼の両親は、当時は完全な辺境だった新疆ウイグル自治区に下放され、そこで辣椒をもうける。辣椒はなかなか両親と同居できなかったが、深く愛されて育ったことは本書中の描写からも明らかだ。

その後、彼が日本亡命を余儀なくされた後に母をガンで失い、葬儀の様子をネット動画を通じて眺めざるを得なかったエピソードは、大所高所に立ったどんな政治批判よりも強烈に現代の中国の問題点を描き出しているように思う。

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↑新疆を開拓させられた辣椒の母。現地の少数民族にとっては「侵略者」である漢人だが、当時は「侵略」する側もムリヤリ動員されており、苦労はすさまじかった(Copyright:辣椒/新潮社)


ちなみに著者の辣椒は、私が日本国内で天安門事件や中国民主化問題の関連イベントを取材しているとよく姿を見かける。ただ、反体制的な中国人がフラットな立場で自国批判をおこない、なおかつそれでごはんを食べていくには、日本というのはなかなか難しい部分がある国でもある(こちら過去記事を参照。辣椒の話も少し出てくる)。

本来、風刺マンガという軽妙洒脱な表現手段から中国の問題点を鋭くえぐる書き手は、本来日本人にとっても中国人にとっても非常に得難い存在であるはずだ。

彼が今後も筆を曲げることなく、かつ安定した亡命生活を送れることを……。いや、いつの日か正々堂々と中国に帰国して母親の墓参りができる日が来ることを、陰ながら祈らずにはおれない。


【参考】
 
辣椒の他の作品は、高口康太『なぜ、習近平は激怒したのか 人気漫画家が亡命した理由』でも豊富に掲載されている。辣椒本人のバックグラウンドについてはもちろん、かつては民主化の突破口として期待された中国ネット言論の衰退の経緯や、専制体制を受け入れてしまう中国社会の性質についても詳細に説明されているので、興味がある方はあわせて読んでみるといいだろう。

2月28日には、 辣椒と高口氏、東京大学准教授の阿古智子氏の3人で刊行記念対談も予定されている。



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 上記はメルマガの記事の一部を大幅に改稿・再編集したものです。

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